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(*゚ー゚)漂うようです



266 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 06:49:14 発信元:210.135.100.132 [2/18]

空に星が瞬いていた。

(*゚ー゚)「きれい」

白い猫を乗せた硬いダンボールはプカプカと海に浮かんでいた。
静かな暗い海は、遠くまで遠くまで広がっていた。

267 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 06:52:46 発信元:210.135.100.132 [3/18]

 。, .゚。 + ☆。,゚. 。゚.,  . ゚  
 ゚. o * 。゚。゚.。゚。+゚ ゚。 ゚ 。  ゚
゚` .゚ .゚. ゚. . ゚  .  ゚ .   ,  .   
 .  .     . ,          . 
      。           ゚
        ∧ ∧___
       /(*゚ー゚) /|
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268 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 06:57:03 発信元:210.135.100.132 [4/18]

白い猫の名は『しぃ』といった。
しばらく前の台風の日に、自宅(ダンボール)ごと海に流されてしまったのだ。

(*>ー<)「明日はどうか陸地に流れ着きますように」

(*゚ー゚)「ねよう」

体を丸めてダンボールの中に収まるようにし、天蓋を閉めた。
すぐにしぃは眠ってしまった。

269 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:01:51 発信元:210.135.100.132 [5/18]

次の日の朝。
今日もよく晴れていた。
広い広い海の上にポツンと浮かぶダンボールの天蓋がぱっと開いて
しぃが顔を覗かせた。

(*゚ー゚)「……」

(*゚ー゚)「ねよう」

景色が昨日と何にも変わらなかったので、
しぃは再びダンボールの蓋を閉めて寝ることにした。

从 ゚∀从「いきなり寝るなよ!!!」

\(*゚-゚)/パカッ

(*゚ー゚)「はい? あ……海月さん。はじめまして」

270 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:07:32 発信元:210.135.100.132 [6/18]

从 ゚∀从「海月じゃないっつーの! ハインっていうんだよ」

海月のような生き物が、海面からしぃを見上げていた。


(*゚ー゚)「なにか御用ですか?」

从 ゚∀从「猫がこんな所にいるなんて珍しいと思ってな。何やってんの?」

(*゚ー゚)「遭難中なんです」

从 ゚∀从「そうなん」


(*゚ー゚)「……」

(*゚ー゚)「さようなら」

しぃは再びダンボールの蓋を閉めて寝ることにした。

从 ゚∀从

271 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:12:31 発信元:210.135.100.132 [7/18]

从 ゚∀从「ちぇ! 怒ることないじゃん!
     遭難して困ってるんだったら、俺が協力してやってもいいんだけど?」

从 ゚∀从 チラッ


从 ゚∀从「ふっ……邪魔したな。失礼するぜ!」

ハインは水面に潜ると、泡をプクプク撒き散らしながら消えていった。


太陽が空高く昇りきりダンボールをじりじりと照らすので
しぃは顔を出して、海面に吹く風で体を冷やした。

遠くの空にカモメが飛んでいるのが見える。

私にも翼があったらな……と、しぃは思った。

272 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:18:05 発信元:210.135.100.132 [8/18]

海は穏やかではあるけれど、一定の海流が存在していて
どこかへ少しずつ流されているようだった。

何匹かのカモメの群れが、しぃの頭上を越えて、悠々と飛んでいった。

 ⊂(^ω^ )二⊃ ブーーーン

    ⊂|^o^|二⊃ ブーーーム


太陽が少しずつ西に傾き始め、青空の色が失われていくのを感じた。



(*゚ー゚)「ねよう」

漂流を始めてから、何度も言ったその言葉をまた口にすると
体を丸めて、ダンボールの天蓋を閉じた。

273 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:23:43 発信元:210.135.100.132 [9/18]

夜になって雨が降り出した。
雨粒が屋根を叩く音で、しぃは目が覚めてしまった。

(*つー゚)「……最近眠りすぎたせいで、眠れなくなっちゃった」


しぃは仕方なく、唯一の貴重品ともいえる鉱石ラジオを取り出して
スイッチを入れた。

…ががが……がががががががが……きゅいーん…

ダイヤルを捻っても雑音が流れるだけで放送は見つからなかった。
それでもしぃはダイヤルを回し続けた。

……きゅいーん…ががが…がががががが……ら…うきょく…

(*゚ー゚)「!」

微かだがラジオから声が聞こえる。
できるだけ電波の感度を調整すると、じっと聞き耳を立てた。

274 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:29:41 発信元:210.135.100.132 [10/18]

『…ているか…時間……放送…15.4……ヘルツ…』

『…今日…DJドクオがお届け……だ……』

(*゚ー゚)

『…俺の出番……だけかよ……モンハ…りきれ…うっうっ……』


(*ぅ-`)。゚

あんまり内容はしぃには理解できなかったけれど、
今、どこか遠くで、誰かが話し続けている声を聞いているだけで
心が不思議に落ち着いていくのだった。

いつの間にか、しぃは眠りに落ちていた……。

275 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:35:48 発信元:210.135.100.132 [11/18]

次の日。晴れ。
夜中の雨はいつの間にか上がっていた。

しぃは目をじーっと凝らして遠くを見回してみたけれど
どこまでも海と空が広がっているだけで、やはり何も発見できなかった。

(*゚ー゚)「……」

(*゚ー゚)「ねよう」

まだ眠気が残っていたので再び寝ることにした。

――――――
――――
――

ぶおーーーーーーん


(*ぅ-`)「!?」

波に揺られながらウトウトとまどろんでいると
突然、地鳴りのような音がして海面のうねりが大きくなり始めたので
しぃは驚いて飛び上がった。

276 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:41:39 発信元:210.135.100.132 [12/18]

(;*゚ー゚)「あっ! 船だっ!」

しぃが浮かんでいるところから、何十メートルか先のところを
大きな白い船が周りに大きな波を撒き散らしながら走っていくのが見えた。

魚を積んでいるためなのだろうか、カモメの群れがその船を追いかけるように
くるりくるりと飛び回っている。



ヾ(;*゚ー゚)ノ 「あの~! あのぉ~~!!」

しぃは、必死に声を振りしぼって、両手もぶんぶんと振って、呼び掛けたけれど
船の立てる騒音の方が大きくて、船員の注意を引くことはできなかった。


(;*゚ー゚)「ああ……いってしまう」

次第に船はしぃから遠ざっていったので
しぃはぐったり座りこんでしまった。

277 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:47:25 発信元:210.135.100.132 [13/18]

その時であった。
聞いたことのある声が、しぃのすぐ近くの海面から沸き上がったのである。

      _人人人人人人人人人人人人人人人_
从#゚∀从>    うおおおおおおい!!!     <
       ̄^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^^Y^ ̄

从#゚∀从「おおおぉぉお……気付いてくれよ!!! 気付けよバカッ!!!!!」


(;*゚ー゚)「は、ハインさん? どうしてここに」

从#゚∀从「また会ったな子猫ちゃん! いいか! 今すぐ俺をあの船に向かって投げ飛ばしてくれ!
     そうすればいくら鈍感な船員だって、お前の存在に気付くはずだ!!」

(;*゚ー゚)そ

そんなやりとりをしている間にも、船影はみるみると小さくなっていく。


278 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 07:53:18 発信元:210.135.100.132 [14/18]

从#゚∀从「さあ! いいから! 早くやってくれぃ!!!!!」

(;*゚ー゚)「……」


(*゚ー゚)「ありがとうございます」


从#゚∀从

(*゚ー゚)「いくらハインさんが軽いといっても、私の腕力じゃもう届きませんね」

从 ゚∀从「……あ、あぁそうか……」

279 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 08:04:17 発信元:210.135.100.132 [15/18]

从 ゚∀从「それじゃあ、失礼するわ……」

ハインはがっかりした様子で、ぶくぶくと泡をはき出しながら
海中に潜って行ってしまった。

(*゚ー゚)「しぃです」


从 ゚∀从。oプクプクプク


(*゚ー゚)「猫じゃなくて、しぃです」

从 ゚∀从「お……おう!」


(*゚ー゚)「でも、どうしてここに? あれからどこかへ行ってしまったのかと」

从 ゚∀从「そりゃあ俺は漂ってるだけだからな!
      同じように流されていっても不思議じゃないだろ」

280 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 08:12:07 発信元:210.135.100.132 [16/18]

(*゚ー゚)「つまり、ハインさんも、遭難しているんですか?」

从 ゚∀从「実は……そうなんだ」キリッ


(*゚ー゚)「……」

(*゚ー゚)「ねよう」

しぃはダンボールの蓋を閉めて寝ることにした。

从 ゚∀从「しぃ、怒るなよ!」

\(*゚-゚)/パカッ

(*゚ー゚)「すみません、冗談です」

从 ゚∀从

281 名前:(*゚ー゚)漂うようです[] 投稿日:2010/12/07(火) 08:17:44 発信元:210.135.100.132 [17/18]

(*゚ー゚)「……これからどうすればいいんでしょう?」

从 ゚∀从「まあ、多分なんとかなるんじゃね」

(*゚ー゚)「ですよね」

从 ゚∀从「なんだったら水泳の練習でもしてみるか? 出来る限り手伝うぜ」

(*゚ー゚)「死んでも嫌です」

从 ゚∀从「あはは……」

(*゚ー゚)「あははははは」


かくして、しぃとハインは仲良く漂流を再開したのであった。

やがて大海をめぐる冒険の渦に巻き込まれていく事になろうとは
このときの二人は知る由もなかった――。

おしまい。

282 名前:(*゚ー゚)漂うようです[sage] 投稿日:2010/12/07(火) 08:23:44 発信元:210.135.100.132 [18/18]
以上です。
おやすみなさい。

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