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( ^ω^)はナイアルラトテップの化身のようです



684 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:29:07 ID:PdK78mZEO
投下します。
( ^ω^)はナイアルラトテップの化身のようです


685 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:30:34 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「…完璧だわ」
床には魔法陣。手には苔むした魔導書。そして祭壇には、不可思議な色彩を放つ結晶体。
ξ ゚⊿゚)ξ「これで、ナイアルラトテップを召喚できる筈…」
少女の眼は野望に燃えていた。
ξ ゚⊿゚)ξ「いざ、この世のあらゆる栄華を我が手に!」
声も高らかに、少女は魔導書を開く。
ξ ゚⊿゚)ξ「¢∞#*§¥∬ΜΣΘΗψЛ…」
およそ人類には発音不可能な呪文を、彼女は完璧に詠唱した。
ξ ゚⊿゚)ξ「いでよ、無貌の神! 這い寄る混沌!」
叫びに呼応するように、魔法陣から黒い煙が上がる。少女は歓喜の声をあげた。
ξ ゚⊿゚)ξ「成功だわ…!」
徐々に黒煙は晴れ始めた。
そして、姿を現したのは…

(;^ω^)「……お?」

うまい棒を食っている、学生服を着た小太りの少年であった。

ξ ゚⊿゚)ξ「………」
( ^ω^)「………」

ξ#゚⊿゚)ξ「あんた誰よおおおお!!!!!!!」
(;^ω^)「ナイアルラトテップの化身の一人でございますうううう!!!!!!!」
近所迷惑レベルの絶叫が、夜の闇にこだました。


686 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:31:50 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「…」
( ^ω^)「…」
二人は床に正座して、向かい合っていた。
ξ ゚⊿゚)ξ「…あたしはツン=デレ。これでも魔導師よ」
( ^ω^)「僕は内藤ホライゾン。学校ではブーンって呼ばれてるお」
ξ;゚⊿゚)ξ「ちょ、あんたマジで学生なの!?」
(;^ω^)「いや、それは世を忍ぶ仮の姿というかなんというか…」
ξ ゚⊿゚)ξ「…まあいいわ。そんな情けないナリでも、願いを叶えるくらいの力はあるんでしょ?」
ツンはすっくと立ち上がり、ブーンに指を突き付けた。
ξ ゚⊿゚)ξ「あたしを世界一の魔導師にしなさい!」

( ^ω^)「無理ですお」
ξ ゚⊿゚)ξ「………」
即答であった。


687 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:32:41 ID:PdK78mZEO
ξ;゚⊿゚)ξ「あんた仮にも高位の神の化身でしょ!? 何で!?」
(;´ω`)「…実はですおね…」
僕は落ちこぼれなんですお。
ブーンはがっくりと肩を落とした。
(;´ω`)「神ってのは名ばかりで、大した魔法は使えないんですお。何の手違いで僕みたいなのが生まれちゃったのか、自分でもわかりませんお…」
ξ;゚⊿゚)ξ「で、でも全然魔力がない訳じゃないんでしょ? ちょっと魔法使ってみてよ」
( ´ω`)「…すごくがっかりすると思うお?」
ξ#゚⊿゚)ξ「いいからやんなさい!」
(;^ω^)「わ、わかりましたお」
ブーンは立ち上がり、両手を天に掲げた。
( ^ω^)「BOOOON!」
掛け声と共に、白い靄が立ち込める。
ξ;゚⊿゚)ξ「わっ…」
靄が徐々に晴れ、床に所狭しと現れたのは。

モンブラン。アップルパイ。ティラミス。イチゴパフェ。

その他諸々の菓子であった。


688 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:33:54 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「………」
( ´ω`)「…これしかできないんだお」

暫しの沈黙。

(;^ω^)(…絶対怒られるお…)
ブーンは身構えた。
ξ ゚⊿゚)ξ「………」
 
 
ξ*゚⊿゚)ξ「すっごおおおおい!」

(;^ω^)「………はい?」
ξ*゚⊿゚)ξ「あたしの好きなお菓子ばっかり! やるじゃないあんた!」
(*^ω^)「おっおっおっ、それほどでも…」
ξ ゚⊿゚)ξ「でも、あたしの願いにはクソの役にも立たないわね」
(;´ω`)(やっぱり…)
スイーツ(笑)の山を目の前に、ツンは腕組みをした。
ξ ゚⊿゚)ξ「…決めた!」
(;^ω^)「な、何ですかお?」
ξ ゚⊿゚)ξ「こうなったら、あたしがあんたを鍛え直すわ。一流の神にね!」
びしっ、とツンはブーンに人差し指を突き付ける。
ξ ゚⊿゚)ξ「ビシバシやるから覚悟なさいよ!」
(;^ω^)「は、はいですお!」
ブーンは無意識に敬礼のポーズを取った。


689 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:34:50 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「はいっ」
ツンはブーンの前に、古ぼけた書物を置いた。
ξ ゚⊿゚)ξ「ネクロノミコン、エイボンの書、妖蛆の秘密、ヴィオニッチ写本! みっちり読んで勉強しなさい!」
(;^ω^)「僕が今更こんなの読んでも…」
ξ#゚⊿゚)ξ「口答えしない!」
(;^ω^)「はいぃっ!」
ブーンは背筋を伸ばして敬礼した。
ξ ゚⊿゚)ξ「あ、全部読むまで寝ちゃダメだからね」
(ヽ´ω`)「………」


ツンのスパルタ教育開始から、一週間。
ξ ゚⊿゚)ξ「さて、そろそろ実技に入りましょうか」
(ヽ´ω`)「はいですお…」
ξ ゚⊿゚)ξ「まずは奉仕種族の召喚! バイアクヘーを呼んでみなさい」
ブーンは立ち上がり、拳を天に振り上げた。

( ^ω^)「…BOOOON!」

ξ ゚⊿゚)ξ「………」
( ^ω^)「………」

何も起きなかった。
ξ#゚⊿゚)ξ「あれだけしごかれて何でダメなのよおおお!」
(;^ω^)「ごめんなさいですおおお!」


690 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:35:52 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「…ったく!」
ツンはどっかと腰を下ろした。
ξ#゚⊿゚)ξ「これじゃ、超一流の魔導師になるなんて夢のまた夢じゃない!」
( ^ω^)「…ひとつ聞いていいかお?」
ξ ゚⊿゚)ξ「何よ」
( ^ω^)「ツンはどうしてそんなに、一流の魔導師になりたいんだお?」
ξ ゚⊿゚)ξ「………」
ツンは途端に無表情になる。
(;^ω^)(やべ…逆鱗に触れたかお?)
しかし返ってきたのは怒声でも鉄拳でもなく、溜息だった。

ξ ゚⊿゚)ξ「あたしも落ちこぼれなのよ」

( ^ω^)「…!」
ξ ゚⊿゚)ξ「先祖代々魔導師の家系なのに、あたしだけろくな魔法が使えないの。あんたと同じ」
だからあんたみたいなの召喚しちゃったのかしらね、と、ツンは再び溜息をつく。


691 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:36:53 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「親には見放されるわ仲間には馬鹿にされるわ、散々だったわ。だから、皆を見返してやりたかったのよ」
( ^ω^)「………」
ブーンは突然、ツンの両肩を掴んだ。
ξ;゚⊿゚)ξ「わっ…」
( ^ω^)「…そんな理由で、邪神に頼っちゃダメだお!」
ξ;゚⊿゚)ξ「な、何よいきなり…」
( ^ω^)「上級魔導師になればなるほど、莫大な見返りを求められるんだお。そうやって骨の髄までしゃぶり尽くされて、破滅した人間を僕は何人も見てきたお」
ブーンは俯き、搾り出すように言った。
( ^ω^)「僕は…ツンにだけはそうなってほしくないお」
ξ;゚⊿゚)ξ「…どうしてよ…あたしはあんたを利用するためだけに呼び出して、散々酷いことも言ってきたじゃない…」
( ^ω^)「…それでも、ツンが破滅するのは見たくないお」
ξ;゚⊿゚)ξ「だから、どうして…!」


692 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:37:56 ID:PdK78mZEO
( ^ω^)「僕は…」

( ^ω^)「ツンが好きだからだお!」

ξ*゚⊿゚)ξ「…!?」
( ^ω^)「僕の大したことない魔法を褒めてくれたのも、喜んでくれたのも…ツンが初めてだったんだお」
ブーンの目尻には、涙が浮かんでいた。
( ^ω^)「喜ぶ顔を見たいと思ったのも…ツンが初めてだお。邪神にこんなこと言われても迷惑だろうけど…お願いだから、そのままのツンでいてくれお」
ξ ゚⊿゚)ξ「………」
うなだれたブーンを、ツンはじっと見詰めていた。
ξ*゚⊿゚)ξ「…あんたって、ほんとバカ」
呟いて。

ツンはブーンを抱きしめた。


693 : ◆RB7O.23OWs:2010/10/21(木) 00:38:49 ID:PdK78mZEO
ξ ゚⊿゚)ξ「ブーン、イチゴショート出してー」
( ^ω^)「はいはいおー」
紅茶と一緒に、ブーンはツンのリクエスト通りのケーキをテーブルに置いた。
ξ*゚⊿゚)ξ「はぁ…幸せー」
(*^ω^)「だおねー」
紅茶を啜りながら、二人は微笑む。
結局ブーンはツンの家に、お菓子係として居候していた。
ツンは魔導師を辞め、カフェでバイトをしている。魔導書は全て売り払った。
ブーンもツンと同じ店で働いている。
ξ ゚⊿゚)ξ「普通の生活ってのも、悪くないわね」
ケーキを頬張りながら、ツンはしみじみと呟いた。
( ^ω^)「落ちこぼれ邪神が恋人ってのも、悪くないもんだお?」
ξ*゚⊿゚)ξ「誰が恋人よっ!」
炸裂、アッパーカット。
( ゚ω゚)「ふおぉぉおおーーーー!」
綺麗な弧を描いて、ブーンは吹っ飛んだ。







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