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( ^ω^)はシスコンのようです


507 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/28(金) 22:51:46.01 ID:qKHPWrkPO
>>503の反応がないけど投下するぞー

508 名前:言い忘れてた。閲覧注意[] 投稿日:2010/05/28(金) 22:53:24.85 ID:qKHPWrkPO
僕には、妹がいた。


ζ(゚ー゚*ζ「お兄ちゃん」


僕と違って頭も良く、顔立ちもいい子だった。


ζ(゚ー゚*ζ「お兄ちゃんてば」


明るくて、みんなの人気者だった彼女は僕の自慢の妹だった。


ζ(゚ー゚;ζ「お 兄 ち ゃ ん !!」


(;^ω^)「ぶひっ!?」


ζ(゚ー゚*ζ「もう。さっきから呼んでるのに」


( ^ω^)「おっお。ごめんお。どうしたんだお?」


ζ(゚ー゚*ζ「ごはんできたから食べにおいでよ」


509 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 22:54:46.50 ID:qKHPWrkPO
(*^ω^)「おっ!すぐ行くお」


両親を早くに亡くした僕らは、2人で助け合いながら暮らしてきた。
ボロアパートの一室で、決して裕福とは言えない暮らしだったが、幸せだった。


ζ(゚ー゚*ζ「はい、どうぞ」

(*^ω^)「いただきますお!」


目の前に広げられた、質素なごちそう。
僕はその中でも一際目立つ色をした玉子焼きに手を伸ばした。


(*^ω^)「うまいお」

ζ(^ー^*ζ「えへへ。ありがとう」


玉子焼きは、妹が得意だった料理だ。
僕は妹が作った玉子焼きが大好きだった。

510 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 22:56:23.60 ID:qKHPWrkPO
ζ(゚ー゚*ζ「でね、今日学校でモララーくんがね……」

( ^ω^)「またモララー君かお……」


モララーは、妹の彼氏だった。
付き合ったばかりの頃、妹はしょっちゅうこの男の名を話題に出してきた。

僕はそんな妹の話を複雑な気持ちで聞いていた。
娘を持つ父親と同じ心境だったと思う。


ζ(゚ー゚*ζ「なに?お兄ちゃんもしかして妬いてるの?」

(;^ω^)「ちちちち違うお!ブーンはただデレの事が心配で……」

ζ(^ー^*ζ「あはは!何それ。大丈夫よ、モララーくん優しいから」

( ^ω^)「……そうかお」

511 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 22:58:08.62 ID:qKHPWrkPO
( ^ω^)「……ごちそうさまでしたお」


あっという間に夕飯を平らげ、僕は食器を片付けることなく台所へ向かった。
そこから包丁を一本取り出し、それを持ったまま玄関に歩いていく。


ζ(゚ー゚*ζ「どこに行くの?」

( ^ω^)「ちょっと散歩だお」

ζ(^ー^*ζ「行ってらっしゃい」


妹の笑顔に見送られ、僕は家を出た。

妹の笑顔は、僕の太陽だった。
そんな妹の笑顔を守るためには修羅にもなると、心に誓った。


包丁を懐に隠しながら、出来るだけ人目を避けるように夜道を歩く。

誰もいないはずなのに、誰かにずっと見られているような気がした。

512 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:00:26.52 ID:qKHPWrkPO
( ^ω^)「……」


たどり着いたのはマンションの一室。
部屋の番号をもう一度確認して、チャイムを鳴らした。


《はい》


インターホンから若い男の声がした。
僕は頭に血が上ってくるのを感じたが、
出来るだけ抑えて、落ち着いて応答をした。


( ^ω^)「内藤ホライゾンだお。ちょっと、話があるお」

《っ……。……今、開けます》


少し間があったが、男は声色を変えずにそう答えた。
程なくしてドアが開いた。


( ・∀・)「……どうぞ」

513 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:02:07.95 ID:qKHPWrkPO
部屋の中は綺麗に片づいていた。
この男の几帳面な性格が伺える。


( ^ω^)「こうやって会うのは初めてだおね、モララーくん」

( ・∀・)「そう……ですね」


ソファに腰を下ろし、僕と目を合わせずにモララーが答えた。


( ^ω^)「妹は、君に随分と惚れ込んでいたお」

( ・∀・)「……」

( ^ω^)「家に帰ってきて話すことはいつも君の事ばかりで、ちょっと妬けちゃったお」

( ・∀・)「……そう、ですか」


モララーは淡白な返事を返すばかりで、自分からは話をしようとしなかった。

515 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:04:22.83 ID:qKHPWrkPO
( ^ω^)「……妹と別れた理由、聞いてもいいかお?」

( ・∀・)「……」


モララーは下を向いて答えない。
その態度が余計に僕をイラつかせた。


( ^ω^)「妹の友達に聞いたお。二股をかけてたっていうのは本当かお?」

( ・∀・)「……」


二度目の質問にもモララーは答えなかった。

そりゃあそうだ。
ここで「はい、そうです」と認める方が馬鹿だ。

つまり、この無言は肯定で、
この男は二股をかけていて、
妹を傷つけて


妹の笑顔を永遠に奪って。

516 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:06:59.04 ID:qKHPWrkPO
もう一度言おう。
僕は妹の笑顔のためなら修羅になる、と誓った。


( ^ω^)「妹は……デレは、本当に君の事が好きだったんだお」


懐から包丁を取り出した。
ようやくモララーが顔を上げる。

さっきまで能面のようだったその顔に、やっと感情が宿ったみたいだ。


( ^ω^)「お前のせいで、デレは死んだんだお。お前のせいで、傷ついて、悲しんで……」


笑顔のままモララーに近づく。
ソファを倒し、モララーは慌てて隣の部屋へ逃げていった。
そっちに逃げ場なんてないのに、バカな奴だ。


( ^ω^)「お前のせいだお」

(;・∀・)「ち、違う!俺は悪くない」

518 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:09:34.40 ID:qKHPWrkPO
俺は悪くない?
じゃあ誰が悪いんだ。
誰のせいで、妹は自殺する羽目になったんだ。


全部、コイツのせいだ。


( ゚ω゚)「お前のせいだお」

(;・∀・)「く、来るなぁ!」


本とかCDケースとかが飛んでくる。
昔の偉人の伝記が額に当たった。

痛い。
痛いけども、デレはもっと痛い思いをしたんだ。
こんな痛みなど比べものにならない。


( ゚ω゚)「全部、お前のせいだお」

(;・∀・)「う、うわあああああ!!」

520 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:11:30.59 ID:qKHPWrkPO
モララーが玄関に向かって走り出す。
逃がしはしない。

右手に持った包丁を突き出し、モララーの背中に刺した。

短い悲鳴を上げて、モララーが倒れる。
そんなに深くまで刺していないのに……大げさなやつだ。


( ゚ω゚)「全部お前のせいだお。お前が悪いんだお」

( ;∀;)「お、俺は悪くないいい!!俺のせいじゃないんだあああああ!!」


涙で顔をぐちゃぐちゃにしながらモララーが叫んだ。

うるさい。
馬乗りになって、左手でモララーの口を塞いぐ。

これで少し静かになった。

521 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:13:26.10 ID:qKHPWrkPO
むー、むーとしか言わなくなったモララーの腹に思い切り包丁を突き刺した。
モララーの体が大きくビクンと跳ねた。

刃が肉を裂き、埋もれていく感覚がなんとも気持ちがよい。
女性の膣内に陰茎を挿入する感覚も、きっとこんな感じに違いない。

刺すのは容易だったが、抜くのにはなかなか力が必要だった。

やっと包丁を抜き取ると、生暖かい血が飛び、僕の服を汚した。


もう一度、腹に包丁を突き刺す。
引き抜き、再度突き刺す。
何度も何度も、抜いては刺してを繰り返した。

そのうち、刃が肉に埋もれていく感覚が無くなった。
モララーの腹はもう熟れたトマトのようにグチャグチャだった。

広がった傷口に手を突っ込んだ。
中はいやに温かくてヌルヌルとしていた。

何かが指に当たった。
おそらく小腸だ。

引きずり出してみたら、それは綺麗なピンク色をしていた。
腹黒い男だと思っていたが、腹の中身は意外と綺麗なんだな。

522 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:14:58.38 ID:qKHPWrkPO
( ゚ω゚)「どうだお?モララー。自分の腸を見る機会なんてめったにないお?」


モララーに見える位置まで腸を引き出したが、モララーは何も言わない。

無視するな。


( ゚ω゚)「……なんか言えお」


(#゚ω゚)「なんか言えおおぉぉぉぉ!!」


包丁でがむしゃらにモララーの顔を切りつけた。

この顔で、この男は妹をたぶらかしたのだ。

憎い。
この男が憎い。


(#゚ω゚)「うあああああああああああああ!!」


包丁を投げ捨て、今度は力の限りモララーを殴った。
ミヂィ、というような嫌な音がした。

523 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:16:44.14 ID:qKHPWrkPO
何度も何度も、モララーの顔を殴った。

小指の骨が折れた。


(#゚ω゚)「はあっ……!はあっ……!」


( ゚ω゚)「ふひっ……ふひひひひひ……」


妹を傷つけた、モララーという名の男はもういない。
ここにあるのは、よくわからないただの肉の塊だ。

ふと、部屋の隅に置いてある鏡に目が止まった。


そこには大量の返り血を浴び、不気味に笑う男が映っていた。

誰だ、こいつは。

524 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:18:07.60 ID:qKHPWrkPO
( ゚ω゚)「ふひひひひひ……ふひっ……ふひひひ」


包丁を拾い上げ、靴も履かずにモララーの家を出た。

清々しい気分だった。

何かをやり遂げた後の、満足感があった。


夜道で、一組のカップルと出会った。

彼らは僕を見るや否や、悲鳴を上げて逃げ出した。

優越感のようなものが、僕の心を満たした。


こんな気分は初めてだった。

今の自分に怖い物など何もない。

今この瞬間、僕は間違いなく世界の頂点に立っていた。

526 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:19:57.22 ID:qKHPWrkPO
ζ(゚ー゚*ζ「おかえりなさい、お風呂わいてるよ?」


でも、それは本当に一瞬の事だった。

家に帰り、妹の顔を見た途端に、後悔の念がどっと押し寄せてきたのだ。


ああ、僕はなんて事をしてしまったのだろう。

モララーを殺すことに躊躇いはなかった。
だが、モララーを殺した事で、僕はデレをも殺してしまったのだ。


とんだ矛盾だ。

僕は、死んだデレのためにモララーを殺したのに、
その結果デレを殺してしまったのだから。


(; ω )「あああああ……」

ζ(゚ー゚;ζ「どうしたのお兄ちゃん!?大丈夫?」

528 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:21:48.64 ID:qKHPWrkPO
デレの心配そうな顔が目に映った。

いや、これはデレじゃない。
僕が現実から目を背けるために作った幻想だ。

本物のデレは、一週間前に高校の屋上から飛び降りたんだ。

消えろ、消えてくれ。
お前はデレであって、デレじゃない。


ζ(゚ー゚*ζ「……」

(; ω )「ああああああああああ!!」


痛い痛い。
頭が割れるように痛い。

僕はデレを殺してしまった。
モララーが死んでしまって、もうこの世からデレが消えてしまった。

僕が殺したんだ。
僕が殺してしまったんだ。
僕がデレを殺した。
僕が?

529 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:24:18.45 ID:qKHPWrkPO
僕はデレを殺してない。

デレを死に追いやったのは、モララーだ。
だからモララーを殺した。

そうしたらデレも殺してしまった。
デレがこの世から完全に消えてしまった。



誰が悪い。



誰が悪くてもいい。
デレが消えてしまった。

デレがただの思い出になってしまった。
デレはどこに行った?

どこにいる?

530 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:26:13.47 ID:qKHPWrkPO
(; ω )「ああああああああああ!!デレ!!デレえぇぇぇぇぇ!!」


デレはどこだ。
どこにいる。

ベッドの下、タンスの裏、浴槽の中。
どこにもいない。

いるわけない。
モララーのせいでデレが死んで、僕がデレを殺してしまったから。


(; ω )「ああああああああああああああああああああ!!」


僕は気づいた。
殺したのはモララーだけじゃない。
デレも、そして僕自身をも殺してしまったのだ。


僕はもう死んでしまったのだろうか。

531 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:28:05.10 ID:qKHPWrkPO
そうか。
僕はもう死んでしまったのだ。

死んだのに。

死んだはずなのになんでデレと会えないんだ。


(; ω )「あああああああああああああああああああああああああ!!」


デレに会いたい。
もう一週間も会ってない。

いつも一緒にいたのに。
手を伸ばせば触れれる所にいたのに。


もうこの手がデレに届く事はないのか。

ふと、手の平を見ると大きな切り傷があった。
モララーを殺した時にあやまって切ってしまったのか。


いや、そんな事はいまさらどうでもいい。



デレを、見つけた。

532 名前:( ^ω^)はシスコンなようです[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:30:04.89 ID:qKHPWrkPO
なんだ、こんな簡単な事だったのか。
デレは僕の妹なのだ。


(   ω )「デレ……こんな所にいたんだおね」


包丁を握り、その刃を喉元に当てた。


大丈夫だよ、デレ。
すぐに出してあげるから。

ためらいなく、包丁を引いた。



―――ああ、デレ。やっと会えたね……



僕の中から勢いよく飛び出したデレは、まるで生きているかのように温かかった。




( ^ω^)はシスコンのようです ―了―

534 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[] 投稿日:2010/05/28(金) 23:33:36.54 ID:qKHPWrkPO
終わり
 ^ω^)はシスコンなようです
>>508-513>>515-516>>518
>>520-524>>526>>528-532

お題は
・修羅
・激情
・頂点
・現実

です。批評等よろしくお願いします

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