スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです

882 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 22:56:06 発信元:61.44.96.211
桜が好きか嫌いかで言えば、私は嫌いな方だ。
どうしてもこの花のイメージは、別れを想起させるものが多いから。
新生活が始まる時期だし、もっとプラスに考えてもいいんじゃないか、とは思っているのに。

ξ-⊿-)ξ「これで全部ー、っと」

引越しの荷物を無理矢理ダンボールに詰め終えた。
これで明後日の今頃には、この部屋はがらんとした様相になるに違いない。

ふぅ、と疲労を投げ捨てるように息を吐いて、掃除を終えた部屋を確認する。
部屋の隅のテレビや、横にあったコンポ、そのあたりの床に散らばっているはずのコード類は消え、
その隣の本棚からベッド、向かいのタンス、ドアの横の化粧棚も何から何まで全部撤収した。
残るのは今私が倒れ込む山積みのダンボールのみで、こっちには衣類やらアルバムやらが詰められている。

ξ>⊿<)ξ「さむっ、」

ベッドしかない部屋を見回していると、ホコリ防止に開けていた窓から吹く風が、なんだか肌寒く感じた。
それは最近の妙な気象に関係しているのか、それとも、別の要因だったりするのだろうか。

ぴりりり。

そんな私を温めるために、携帯が振動し始めた。
なんて、当然そんな自意識はこの端末にはないので、誰かからの着信だけど。

ξ-⊿-)ξ「もしもしー、私ですよー」

ちょうど暇になるところだったので、着信相手が誰であるかを確認する前に取った。
そう、こいつが誰であろうと、私の長電話に付き合わせてやろう、といった感じの勢いだ。

こっちに居るのはもう長くないから、わがままを通させてもらってもいいじゃないか。

884 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 22:58:53 発信元:61.44.96.211







                ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです











887 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:02:08 発信元:61.44.96.211
     『ツンかお?』

ξ゚⊿゚)ξ「ああ、クッソゲロ豚野郎のカスですか」

先週まで喧嘩していた幼馴染だった。
私はそのままベッドに倒れ込み、適当に返事をする。
この野郎どの面下げて、いや電話越しだけど、私とコンタクト取ってるんですか。

     『まーだ怒ってるのかお。明日で最後なのに』

『はいはい』って言いたげに、まるで私を年下のように扱っているみたいだ。
ゆったりとした、それでいて鬱陶しくは無いこの声が、電話越しでは懐かしくて逆に腹が立つ。
精神年齢が高いんだか低いんだか、こいつ普段はちゃんとしてるのに、なんで喧嘩なんか。

ξ゚⊿゚)ξ「何? その言い方だと『最後なんだから仲直りしようよ』みたいな言い草ね」

     『そうだお』

ストレートに言うな。

     『別にツンが嫌ならいいけど、せっかくだしみんなとも騒ぎたいんだお』

ξ゚⊿゚)ξ「あ、そういえばそうだね。別にあんたとは会わなくてもいいけど、みんなには会いたい」

     『ふーん、僕とは会いたくないのかお』

ξ-⊿-)ξ「ん? ああ、会いたくてしょうがないわね。一発ぶん殴ってやりたい」

     『わかったお。んじゃ、一時四十分に駅前で』


888 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:05:12 発信元:61.44.96.211
さっさと身支度を済ませ、洗面台の前に立った。
あいつがそんな半端な時間に呼び寄せると言うことは、そういうことなのだろう。

ξ゚⊿゚)ξ「目は充血してないな、うん」



( ^ω^)ノ「ツーン!」

居た。
やっぱりこの野郎、一人で待ってた。

ξ゚⊿゚)ξ「なんで?」

多分、私の質問の意図も理解しているだろう。
単純な話だ、こいつは待ち合わせ時間の少し前に私を呼んだのだ。

( ^ω^)「二人で話したかったから、」

だからストレートに言うなって、

( ^ω^)「っていうか、わかってたくせに」

ξ゚⊿゚)ξ「あーそうね。この前の喧嘩のことは謝らないけど」

( ^ω^)「まあ、僕も悪いとは思ってないし、謝る気も無いお」

ξ゚⊿゚)ξ「あんたも強情ね」

( ^ω^)「強情じゃなくなったら、それはそれはつまらない僕だと思うお」

889 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:08:11 発信元:61.44.96.211
二人でコーヒー店に入って、時間を潰すことにした。
こいつは二時半にみんなを呼び寄せておいて、私をその五十分前に取りつけるとは。

ξ-⊿-)ξ「まったくそんなに時間取って、どんだけ私が好きなわけ?」

( ^ω^)「当分会えなくなって辛いから、こうしてツンの顔を見ながら話したいんだお」

ξ゚⊿゚)ξ「……よくもそんな台詞を恥ずかしげもなく言えますね」

( ^ω^)「こっちも笑い堪えるのに必死だお」

ξ*゚⊿゚)ξ「ぷっ。やっぱり、バカね」

(*^ω^)「そりゃあ、バカだお」

途端に、笑みをこぼしてしまった。
やっぱり理解されているということは、素晴らしいことだ。
ちょっとした会話をしても、それだけで十分なほど楽しいのだから。

それから、ゆったりとカフェラテを飲みながら。
少し肌寒い体は、話しているうちになんとなく温かくなっているような気がした。

( ^ω^)「お、そろそろ待ち合わせ時間だお」

ξ゚⊿゚)ξ「ん、そうね。先行ってるわ」

(;^ω^)「ああああいきなり逃げるなお! 代金!」

ξ*゚⊿゚)ξ「今くらい奢れってのー」


893 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:11:11 発信元:61.44.96.211
みんなが来るってのに、一緒に行くなんてちょっとアレじゃないか。
そのあたりの気持ちを察せないところ、まだまだだと言ってやる。

川 ゚ -゚)「おーツン、巻き毛か?」

(´・ω・`)「やぁ」

('A`)「どうも、アッシー君に昇格しました」

駅前ではいつもの三人が暇そうに待っていた。
私がその輪に飛び込むと同時に、みんなはいつも通りに話しかけてくる。

ξ*゚⊿゚)ξ「久しぶり! みんなも忙しかったの?」

川 ゚ -゚)「む、スルーすんな」

ξ゚⊿゚)ξ「巻き毛だよ。しかもクーは暇だったでしょ。話すことないよ」

一番連絡を取り合っているのが彼女だ。だから普通にスルー。

(´・ω・`)「僕もちょっと遠くに行くからね、いろいろあって大変なんだ」

('A`)「俺はいい感じに暇だったな。髪型に悪戦苦闘してた」

ξ゚⊿゚)ξ「ほんとだ、ドクオの髪ちょっと軽くなってるね。クーに言われるがままに改造されたの?」

川 ゚ -゚)「美容師なめんな、ドクオの耳とか何度もぶっ殺したぞ」

そうだ、ショボン君はかなりデキる人だから、遠くの良いとこの大学だったなあ。
ドクオは成績とか並だったから近所の大学、クーもこの辺の専門学校。ドクオと遊んでたって話はしてなかったけど。

894 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:14:10 発信元:61.44.96.211
( ^ω^)「お、みんな着いてたのかお」

そしてやってきた馬鹿野郎。

('A`)「あれ? お前手ぶらかよ」

( ^ω^)「え? だってドクオが任せろって言ってたんだお?」

(;'A`)「おま……車は出すぞ的な意味で任せろって話だぞ……」

(´・ω・`)「じゃあ僕の家にコンロとかはあるから、こっちに残って買い物する人と別れればいい」

ξ゚⊿゚)ξ「何する気?」

川 ゚ -゚)「焼き肉」

ξ゚⊿゚)ξ「マジで?」

( ^ω^)「マジだお」

そう言って、ドクオの車に男衆は乗って行ってしまった。
残ったのは私達花の女性陣で、こっちは食材担当ということらしい。

ξ;゚⊿゚)ξ「あの野郎め……何を考えてやがる……」

川 ゚ -゚)「別に普通にドクオが穴場見つけたから、そこ行って焼き肉して半狂乱になって帰るだけだぞ?」

ξ-⊿-)ξ「もっとこうさあ、カタルシスを感じるようなプランは無かったの? 花見ならシベリアで祭りやってるのよ?」

川 ゚ ー゚)「別にいいだろう? どうせ無駄に背伸びしても、結局は私達のままだと思うんだが」

898 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:17:18 発信元:61.44.96.211
袋が重い。
適当に食べたいものをひたすら買い込んで、思いついたものもいっぱい詰め込んだ。
こっちでこうしてたくさん物を買うのも当分は無いし、ちょっとやけになっているようにも思えてしまう。

川 ゚ -゚)「こんなに食べるのか?」

ξ゚⊿゚)ξ「余裕のストマックがスペイン遊覧飛行状態で春の夜に咲き誇るわよ」

川;゚ -゚)「意味がわからん……頭おかしいんじゃないのか?」

ξ-⊿-)ξ「……いや、どっちかといえばクーにはあんまり言われたくないかな」

駅前に戻り、二人でどうしようもないくらいくだらないことをだらだらと話した。

ξ゚⊿゚)ξ「そうだ、ドクオといつの間に進んでたのよ」

川 ゚ -゚)「お前がダウナー系少女になっている間にぺろぺろちゅっちゅだぞ?」

ξ;゚⊿゚)ξ「うわっ」

川 ゚ -゚)「冗談だ、そこまでいってない。それ以前に手も握ってない」

ξ;゚⊿゚)ξ「うわっ」

川 ゚ -゚)「今度はどういう意味で言っているのかわからん。とにかくあいつは自分を本気でアッシー君だと思っていてな」

ξ゚⊿゚)ξ「あー、そんなこと言ってたね。じゃあクーからモーションかければいいじゃん」

川 ゚ -゚)「あとで恥ずかしくて死にそうになるだろうから、あまり気が進まない」


901 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:20:13 発信元:61.44.96.211
こんなふうにクーと話すのも、当分はないのか。なんというか、あまり実感が湧かない。
普段からすぐそばに在ったものが、突然どっか行ってしまうなんてあんまり体験していないし。

話しながらそうぼんやりと思っていると、ドクオの車が駅に到着したようだ。

('A`)b「さっさ乗れい、女子諸君」

運転席から親指を立て、ノリノリのドクオ。
ショボン君の家を往復する間何があったかは知らないけど、とにかくノリノリだった。

ξ゚⊿゚)ξ「ショボン君もっと詰めて、材料後ろに置くから」

(´・ω・`)「おっとごめん、申し訳ない、穴があったら入りたい」

ξ゚⊿゚)ξ「別にそこまで謝らなくても」

(´・ω・`)「いや、ブーンに言ったんだよ。なあ内藤この野郎」

(;^ω^)「くっそ……しょぼいくせにうぜえお……」

振り返らずにこいつが呟いたところを見ると、どうやら私関係で何か話していたようだ。
自意識過剰といえばそうかもしれないが、こういう言い方をされても普段ブーンはスルーする人間なので、多分あってる。

('A`)「さ、のんびり行こうぜ」

川 ゚ -゚)「私はドクオの助手席が良いぞ」

('A`)「わがまま言うなっての、ブーンが泣くだろ」

(;^ω^)「ああ……いや、ええ?」

903 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:23:15 発信元:61.44.96.211
ゆったりとした速度で走る車は慎重なドクオらしく、街中をするすると抜けていった。
さすが自称アッシーくんなだけあって、運転は下手なわけではないようだ。

ξ゚⊿゚)ξ「何気に運転うまいね」

('A`)「何気に、って余計だと思うのは多分俺だけなんだろうな」

( ^ω^)「何気に右折が上手いお、シュ……ッバアアアァァァァ!! って感じで」

(´・ω・`)「通行人余裕で死ぬよね、どこのスピードレーサーだよ」

川 ゚ -゚)「ウォシャウスキー?」

(´・ω・`)「だったっけ? マッハGOGOGOGOGOGOGOGOGOGOの映画」

( ゜ω゜)「ウォッシャァァァァァァゥスッキィィィッ!!」

ξ゚⊿゚)ξ「うっさい死ね」

川#゚ -゚)「ゥゥゥゥゥウゥッゥォォォォッシャァァァァァァアアアアア!!」

('A`)「おいクーあんまり暴れんな、バックミラーが見えねえ」

川*゚ -゚)「私を見て! 路上よりも私を!」

('A`)「命の危険がないならいつだって見ててやるよ。だから座れ、な?」

( ^ω^) ・・・

(;´・ω・)ξ;゚⊿゚)ξ「………運転中は超クールですね」「……うん」

904 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:26:26 発信元:61.44.96.211
そんなこんなで山の方まで来た車。
山とはいっても山的な山ではなく、大きな丘というか。
山腹にはところどころピンク色が広がり、過ぎていく風景にも舞い散る花びらが見られて、甘い匂いがしそうだった。

ξ゚⊿゚)ξ「車止める場所あるの?」

('A`)「普通にあるぞ。狭いキャンプ場みたいなとこだし」

そう言って、やたら木の多い細い小道に車は突っ込んでいく。
前方から車が来たら絶対に避けられないような気がしたが、そのせいで人が来ないのかもしれない。

ξ*゚⊿゚)ξ「おー……」

思ったよりもその狭い道は長くないようで、すぐに背の短い草が伸びた吹きっさらしの空間が現れた。
誰かはたまに来ているらしく一応車を置く場所はあり、その場所だけ小道から真っ直ぐ続いて、草が禿げていた。
草原の中心に大きな桜の木が五本集まったその場所は、例に漏れず風に揺られて花びらを飛ばし、なんとも春らしい。

( ^ω^)「ちょっと離れたとこで食べるかお?」

車の停止とは逆に、さっさと動き出したブーンは、足の短いコンロ車から降ろしながら言う。

('A`)「むしろ桜のど真ん中で食うべきじゃね?」

(´・ω・`)「僕は全体見たい派だよ」

川 ゚ -゚)「私はどっちでもいい」

ξ゚⊿゚)ξ「私もど真ん中派かなー」

( ^ω^)「じゃあショボンはスルーで。ど真ん中にするお」

906 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:29:20 発信元:61.44.96.211
(´・ω・`)「ぶちころタイム突入だね」

ショボン君はいわゆるいじられるポジションだ。みんな笑って彼を無視して、準備を始めた。

ξ*゚⊿゚)ξ「おーおーおーおぉぉぉぉぉぉ!!」

大きな桜の中心は、まるで映画のCGみたいな桜のドームになっていた。
コンロを置いて、炭を準備して、食材を並べて、どれから焼くか、なんて話して。
その行動の合間合間に、みんな桜を見上げて、吹いてくる風と花びらを受ける。

( ^ω^)「ほらほらはしゃいでないで。みんな皿持ったかお?」

ブーンはその間もてきぱき動いて、みんなに紙皿を渡したのを確認し終えると、今度はジュースを回した。

(;'A`)「くそお、車さえなければ……」

(´・ω・`)「お前が居なかったらここには来なかったんだ。別にそれくらいいいだろ?」

川 ゚ -゚)「そうだぞドックン。あぶないぞあぶない、これからもお前は私のアッシー君なんだぞ」

ξ*゚⊿゚)ξ「そうそう、ドックンさまさまだよ。ありがとね」

(*'A`)「ここにきて俺の株が急上昇で逆に死にたい」

( ^ω^)「うわドックン照れてるお、きもいお」

(*'A`)「俺今メンタル的にスター取ってるから効かねえぞカスが、ていうかお前はドックンて呼ぶな」

そして、みんなで。
ジュースの蓋を勢いよく開けながら、乾杯、と。

909 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:32:27 発信元:61.44.96.211
じゅー。
じゅー。

ξ-⊿-)ξ「だらしないだらしないタレ落ちてるってば」

(´・ω・`)「僕のせいじゃないだろう、風が強いんだよ」

( ^ω^)「あ、僕も落としたお」

川 ゚ -゚)「待て内藤クソ野郎、ナチュラルにかぼちゃ入れんな黄金のタレが混ざっただろボケ」

( 'A`)つ||「何を差し置いてももやしうめえ」

ξ#゚⊿゚)ξ「だから落ちてるってば!」

(´・ω・`)「違うんだよ、これは桜が綺麗過ぎて心を奪われてしまったんだ」

( 'A`)つ||「三流ホストみたいな言い訳すんじゃねえよ、もやし食わせろ」

(;^■^)「ちょ、クー、クー、ほんと待ってお、ごめんて、ごめんて」

川 ゚ -゚)つ「鼻で食えメソポタミアが」

まあ、こんな感じでほとんど桜は見れていなかったりする。
どこに目が向いているとか、そういうことじゃないんだけど。
みんなでこうして共有する時間があれば、なんだっていいわけで。

( ゚ω゚)+「あ、ホルモン買ってたのかお……!」

ξ゚ー゚)ξ+「そうホルモン! 私が買い物係りだった理由はきっとこれなんじゃないかって思ったりしなかったり……!」

910 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:35:27 発信元:61.44.96.211
そしてやってきたホルモン。

(´・ω・`)「なんかあからさまに二人の眼の色が変わったんだけど」

('A`)「ほっとけ」

川 ゚ -゚)「馬鹿だからな」

じゅー。

じゅー。

ξ#゚⊿゚)ξ「だぁかぁらぁぁぁぁぁぁっ! もっと火ぃ通せって言ってんでしょうがぁぁぁぁぁぁあ!!」

(#^ω^)「うっせえお! 焼き過ぎはホルモンのコリコリ感を生かしきれないんだお!」

ξ#゚⊿゚)ξ「あんだとコラァァァァァ!!」

(#^ω^)「腹壊しても知らないお!」

(´-ω-`)「…………カルビおいしいです」

この野郎、前に二人で焼き肉したときに喧嘩したネタをここでも引っ張ってくるか。
どーして理解しないんだ、間違いなくコリコリ感を愛せるのはいい感じに焼いたときだろう。
どーして若干足りない程度の焼き加減で満足してしまう、どうしてだ、ほんとに。
ていうか、

ξ#゚⊿゚)ξ「あんたのが腹壊す確率高いでしょうが!」

(#^ω^)「僕は食に生きてるんだお! グルメと死は隣り合わせなんだお!」

912 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:38:24 発信元:61.44.96.211
   「信じらんない! こっちは心配してんのよ!」
                                 「僕の勝手だお! うまいもん食いたいんだお!」
  「だから焼いた方がうまいんだっての!」
                            「それは僕の勝手だって言ってるお!」
('A`)「もやしうめえ」

川 ゚ -゚)「ドクオ、焼き鳥とって」

('A`)「おー」

(´・ω・`)「僕塩で食べる」

('A`)「通ぶってんじゃねえよ」

(´・ω・`)「いや、ビールでもあったらタレ派に成りかわるけど」

(;'A`)「なんか微妙なこだわりだな……」

川 ゚ -゚)「気持ちはわからんでもないが、私は常にこってり派」

(´・ω・`)「ドクオってこってりじゃないように見えるけど」

('A`)「なんで俺」

川 ゚ -゚)「いや、私的こってり」

('A`)「だからなんで俺」

(´-ω-`)「あーあー、羨ましいねえ君達も」


914 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:41:20 発信元:61.44.96.211
ξ#゚⊿゚)ξ「ハァハァ……」

( ^ω^)「あ、ていうか僕はこんなことを話したかったわけじゃないお」

切り替え早すぎだろ、こいつめ。

( ^ω^)「仲直りしたいんだお」

ξ゚⊿゚)ξつ「じゃあ食え、土下座しろ」

( ^ω^)つ「食べるお、土下座はしないお」

ξ;゚⊿゚)ξ「……なんか腑に落ちないなぁ……そんなあっさり食うなよ……」

( -ω-)「うーん、どっちにしてもおいしいお」

ξ゚⊿゚)ξ「だーかーらー、」

( ^ω^)「ツン」

ξ゚⊿゚)ξ「なによ、食べたから手打ちとか言うつもり?」

( ^ω^)「うん。でも、謝るつもりはないお」

ξ゚⊿゚)ξ「あら、そう」

( ^ω^)「それでまだ怒ってるかお?」

ξ#-⊿-)ξ「最初から素直にしてれば怒るわけないっての……あー調子狂う……」


916 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:44:15 発信元:61.44.96.211
こいつも、多分私がどういう意図でホルモンについて言及してるかわかってるんだ。
だから今の内にわかっていることを私にアピールして、とにかくこの話に区切りをつけたい。
私が強情なこともわかってるから、『ここは一旦引いてやる』っていうことも、きっちり言いながら。

ξ゚⊿゚)ξ「ねえ、ずるくない?」

( ^ω^)「そういうもんだお」

ずるい。本当にずるい。
これじゃあ、こいつとこれ以降話さなくなる理由がなくなってしまう。
一旦話を終わらせても、議論自体は完全に終わってはいないじゃないか。

ξ゚⊿゚)ξ「ずるい」

( ^ω^)「ま、なんとでも言えばいいお。僕にとってツンは、そういうものだから」

ξ ⊿ )ξ「くっそ、恥ずかしい奴め……」

( ^ω^)「だから、そういうもんなんだお」

いいや、終わらせたくなくなってしまう。
こいつと話すその理由が、ほんの些細なものでも。
気楽に暴言吐ける友達なんて、これから作るのは大変だろうし、できるとも思えないから。

川 ゚ -゚)「なんて野郎だ……」

(;'A`)「なんて野郎だ……」

(*´・ω・)「今の告白と取ってもいいかな? かな?」


919 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:50:18 発信元:61.44.96.211
( ^ω^)「さあ?」

ξ-⊿-)ξ「いやー多分、違うわね」

こいつと私の関係は、あくまでも親友だ。
もちろんかけがえのないもので、同性でもこれだけ仲の良い人間はクーとあと二人くらい。
親友として、異性としてではなく離れたくないと思うのは、距離があまりにも近いからだ。

ξ゚⊿゚)ξ「でも、結婚していいとは思ったわ」

(* ω )「おぉぉぉぉぉぅぅぅぅぅぅぅぅぅ……」

何気なく言ってみたら、ブーンは顔を押さえて悶絶して地面に倒れ込んだ。

(*'A`)「あー」

(*´・ω・)「あー」

二人はにやにやしながら耳の赤いブーンを無理矢理起こす。

(  ω )「吐きそうだお」

こいつ、自分で言う分には表情一つ変えない癖に、人に言われると顔とか動きが大変なことになる。
この辺がちょっとよくわかんないとこだけど、まあ、それはそれでいいと思う。

(*'A`)「ブーンはしょうがねえ奴だなぁ」

(*´・ω・)「ほんとブーンはしょうがないねー」

川;゚ -゚)「なんだこいつら、何を通じ合っているんだ気持ち悪い……」

922 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/02(金) 23:56:40 発信元:61.44.96.211
(´・ω・`)「いやー食べた、途中から僕だけやたら食べてるような気がする」

('A`)「もやしうめがったのう」

川 ゚ -゚)「じゃあ帰りは私が助手席な」

(´・ω・`)「名案じゃないか」

(;^ω^)「ええ、」

ξ゚⊿゚)ξ「なんか問題あんの?」

( ^ω^)「いや別に」

ξ゚⊿゚)ξ「あ、そ」

水が周囲にないので、みんなでそのままコンロが冷めるまで待つことに。
とりあえず桜を見上げるようにその場に寝そべって、服の汚れをガン無視して転がっていた。
たまに口に桜が入りそうになるが、それも仕方ない。

('A`)「そーだ車乗る時草とか落とせよー」

( ^ω^)「うーい」

川 ゚ -゚)「……なんかこの桜、落ちてきそうだな」

ξ゚⊿゚)ξ「一気に全部落ちる瞬間見てみたいね」

(´・ω・`)「絶対死ぬよね、言っとくけど僕空気とか読まないからね」


924 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/03(土) 00:00:05 発信元:61.44.96.211
ざあざあ、と桜が揺れる。
焼き肉をしていた時は気付かなかったけど、けっこう桜にも特徴があった。

一本はやたら大きいけど、花が少なくて、

一本はその隣で、それを補うように咲いていて、

一本はさらにその隣で、それ以上にばかみたいに大きく開いて、

一本は地味に立っているけど、バランスはしっかりしていて、

残りの一本は四本よりもちょっと離れて、勝手に一人で立っていた。

でも、散らばる花びらはみんな同じ。
本質的には全部同じなのだから、それは当り前のことなのだけど。

と、さっきより少しだけ強い風が吹いた。

髪がそれに流されてしまいそうになりながら、目を閉じる。

( ^ω^)「寝たら太るお」

ふいに、この光景を瞼の裏に刻みたいと思った。
目を閉じれば、次の瞬間には消えてしまうのは当然なのはわかっている。
でも、そういうものは気持ちの問題だろう。

アホの声を聞き流して、この五人でここに居たことを、思い出の一つとして。
いっぱいになったお腹と胸に、さらに部屋のダンボールのように詰め込んで。
次のステップに進んでも問題ないくらい、充電しておこう。


925 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/03(土) 00:02:09 発信元:61.44.96.211
('A`)「んじゃ、おつかれー」

ξ゚⊿゚)ξ「ありがとー」

川 ゚ -゚)「じゃあな」

ξ゚⊿゚)ξ「またね」

(´・ω・`)「今度は夏かな?」

ξ゚⊿゚)ξ「私もそんな感じ。またねー」

ぶろろろ。

駅に到着して、私達はそれぞれで別れた。

( ^ω^)「さ、お送りしますお」

ξ゚⊿゚)ξ「そそうのないようにな」

( ^ω^)「それって自分で言うもんだったかお?」

ξ゚⊿゚)ξ「さあ……わかんない」

( ^ω^)「さすが一般市民」

ξ゚⊿゚)ξ「純凡人なんで」

( ^ω^)「それじゃ凡人過ぎて非凡だお」


927 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/03(土) 00:04:09 発信元:61.44.96.211
家の前まで送ってもらい、そこでなんとなく無言で立ち止まってみた。
こいつが最後にどんなことを言うのか、ちょっと気になったのだ。

( ^ω^)「ん?」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

後ろを歩いていた彼が追い抜いて、私の顔を覗きこんできた。

( ^ω^)「んー」

ξ゚⊿゚)ξ「んー?」

すると、急に手を握ってきた。
手が大きい。あったかい。ちょっと脂っこい。焼き肉のせいか。

( ^ω^)「じゃ」

と言って、ブーンは身を翻し、

ξ#゚⊿゚)ξ「そんだけえぇぇぇぇぇぇぇ!?」

( ^ω^)「え? 別にこれくらいでいいお」

ξ゚⊿゚)ξ「なんかさー、ドラマチックな別れとかないわけ? 『この戦争が終わったら~』的な」

( ^ω^)「じゃあ『次に出会った時に僕がまだ君の心の中に居たら、その時は結婚してくれ』で」

ξ-⊿-)ξ「いやいやいやいやいや棒読みだしどっかで聞いたことあるような台詞のツギハギみたいだし」


930 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/03(土) 00:06:40 発信元:61.44.96.211
( ´ω`)「うーん……」

ξ*゚⊿゚)ξ「さあさあ」

こいつの困り顔は面白い。
このまま適当に遊んでいてもいいか、も?

      「ちょ、」

      「じゃあ、これで」

うーわ、うわ、ないわあ、これは無い。

( ^ω^)「それじゃ、また夏に」

ξ* ⊿ )ξ「ぬうううううううううううぅぅぅぅぅぅ………」

くっそ、止める気力すら起きん。
あー、してやられた、完全にやられた。

ξ*゚⊿゚)ξ「こんちくしょう……」

彼の背中を見ていると、また風が吹いた。
今度は朝と違って、暖かい風だ。
春一番? とは違うかな。

とにかく、力技っていうのは、ずるい。
夏に私が帰った時、絶対やりかえしてやろう。

だからその時までは、また、ね。

931 名前:ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです[sage] 投稿日:2010/04/03(土) 00:07:33 発信元:61.44.96.211


       「はぁ~、当分はこの家ともおさらばかぁ~」



       一人で部屋に戻っても、がらんとした部屋は寒くなかった。



       あ、理由は知らないけれど、嫌いだった桜はこの日を境にちょっと好きになれたような気がする。





       ξ゚⊿゚)ξ春と桜とこんちくしようです  おしまい。






940 名前:いやあ名無しってほんとにいいもんですね [sage] 投稿日:2010/04/03(土) 00:12:36 発信元:61.44.96.211

>>882>>884>>887-889>>893-894>>898>>901
>>903-904>>906>>909-910>>912>>914>>916
>>919>>922>>924-925>>927>>930-931

以上です。支援とかありがとうございましたー

コメントの投稿

非公開コメント

ドックンドックン~!ふぅん!にゃーんにゃーん
ドックンはぐっどどらいばー
プロフィール

短い( ^ω^)

Author:短い( ^ω^)
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
カウンター
フリーエリア
ツイッター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。