スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

( ´_ゝ`)シベリアンのようです


744 名前:シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:30:20 発信元:202.229.132.2

兄者は悩んでいた。自分は、どんなジャンルなら完結させることができるのだろう、と。
いくら考えても答えは出ない。考えることに飽いた兄者は、試しに自分の趣味をもとに、なにか書いてみることにした。
入力したタイトルは、「シベリアの夏」


745 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:32:06 発信元:202.229.132.2

思えば、寂しい町だった。でも凄く、居心地の良い町だった。死が目の前にあってなお、そう思えるのだから間違いなくそうだろう。
最果ての町、シベリアに俺が引っ越してきたのは、もう十年以上前だったろうか。引っ越したばかりの頃の記憶は、辺り一面が雪景色だったことくらい。
一番良く覚えている記憶は、忘れもしない、別れた彼女のこと。風そよぐ公園の草原で、彼女と交わした最後の会話を再生する。ビデオテープならばすっかりダメになりそうな程に繰り返した、脳内の再生ボタンをそっと押す。

748 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:37:06 発信元:202.229.132.2
彼女は、優しい笑顔を絶やさない僕っ娘だった。

(*゚ー゚)「静かな町だよね」

( ´_ゝ`)「ああ、そうだな」

(*゚ー゚)「静寂ではなく静謐。穏やかなのは良いね」

( ´_ゝ`)「おまえの声も良く聞こえるしな」

(*゚ー゚)「君の声だって良く聞こえるよ。だから僕はこの町が好きなんだ」

( ´_ゝ`)「俺だってそうさ、この町は確かに賑わいが少ない。おかげで、喧騒に邪魔されることも少ない」

それで、俺は彼女の手を握って、その日に彼女と別れたんだ。

( ´_ゝ`)「約束だぞ。おまえも俺も生きていたら、また逢おう」

(*゚ー゚)「約束だよ。僕か君が死んだら、向こう岸で逢おう」

750 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:40:29 発信元:202.229.132.2
( ´_ゝ`)「またお前と、並んで歩けたなら、その時は結婚してほしい」

俺の言葉に、彼女は優しい微笑みと共に、優しい返事を聞かせてくれた。

(*゚ー゚)「並んで歩けなくたって、僕は君としか結婚しないよ」

しい。おまえは最高の親友で、最高の恋人だったよ。

思い出をなぞっていると、ヘルメットに内蔵されたヘッドセットから、中隊長の低い声が流れてくる。

( ・∀・)《オリオール各隊、正面の機械化大隊を殲滅する。前進》

戦車小隊長という仕事は楽ではない、だが楽などないと自分言い聞かせ、気を引き締め部下に命ずる。

( ´_ゝ`)「オリオール3、前進。対戦車戦闘準備」

液晶ディスプレイには、地上警戒管制機とのデータリンクで得られた、敵と味方の大まかな位置を示す光点が表示されていて、それは間違いなく命の光で。

751 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:44:29 発信元:202.229.132.2
( ´_ゝ`)(命に重さはあるんだよな、残念ながら)

俺も敵も、互いに命が軽い者同士。

( ・∀・)《オリオール各隊は各小隊長の判断で射撃、オリオール3、敵右翼の側面へ》

( ´_ゝ`)「オリオール3、進路変更右十五度、距離2500から射撃開始」

どうせなら、軽い命の者同士、仲良くウォッカで乾杯したいものである。


752 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:49:11 発信元:202.229.132.2

思えば、暖かな町だった。俺の生まれ故郷、シベリアの住民は一見冷たい。だが町の人間は寡黙な人が多いだけで、実際はとても暖かい人間だった。暖かい人間と、友人たちと出会えた町だからこそ、俺は守りたいと思う。
時々ふと思い出すのは、あの町で出会えた友人達の顔。

(´<_` )「弟者という。よろしくな」


( ´_ゝ`)「兄者だ。弟者の兄をやっている」

(*゚ー゚)「僕はしい。よろしくね」

( ´∀`)「僕はモナー。よろしく」

ミ,,゚Д゚彡「フサギコ。まあ、仲良くしてくれ」

川 ゚ -゚)「クーだ、よろしく」

753 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/01(木) 23:56:17 発信元:202.229.132.2
もはや懐かしく思える顔が次々浮かび、消える。もっと遊んでおけばよかったと、いやでも、あの頃はあれが限界だったと。いまだにそんなことを考えてしまう。

(´・ω・`)「フィル、左20度転回、そのまま前進。ドク、10時方向距離1800、目標敵戦車」

戦車長の指示に従い、俺は戦車砲の照準をあわせる。

('A`)「照準よし」

砲には既にAPFSDSが装填されている。あとは俺の腕しだい。

(´・ω・`)「撃てっ!」

狙い定めて、ただボタンを押す。それだけで、発射から二秒とかからずに敵戦車に穴が穿たれた。

(´・ω・`)「撃破確認。次弾装填、弾種徹甲」

人殺し、と他人は言うだろう。否定するつもりは微塵もない。けれど、大切な人達が絶望する様を、黙って眺めていたくはないのだ。

756 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:00:17 発信元:202.229.132.2
ふと、モナーとの会話を思い出す。

( ´∀`)「ドクオ、〈本当の戦争の話をしよう〉という本で、平和な町で居場所を見つけられない帰還兵の話があったモナ」

('A`)「ああ、そのせいで自殺する人も少なくないらしいな」

( ´∀`)「でも、ドクオはそんな事絶対に無いモナ」

('A`)「どうだかな」

( ´∀`)「大丈夫、みんながいるモナ。ドクオの居場所だって、シベリアならすぐ見つかるモナ」

いつも笑顔のモナーの言葉に、俺は支えられている。みんなとの思い出に支えられている。

759 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:03:11 発信元:202.229.132.2
(´・ω・`)「ドク、1時方向敵戦車、距離1300、狙え」

('A`)「照準、よし」

なんと言われようと、モナーやみんなと出会えた町を守るためなら、俺は何だってする。

(´・ω・`)「てっ!」

反動で揺れる車体。55口径120ミリ砲で破壊した敵戦車から、俺は目を離さない。

762 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:07:04 発信元:202.229.132.2
シベリアからの最終便である、暗緑色の大型トラックがひた走る。装輪装甲車に護衛されたトラックの、シートをかけただけの荷台から、遠ざかる町を見ている男が1人。

(`・ω・´)「シベリアの夏、か」

男は思い出す。極寒の大地にある町で出会った、多くの人々を。
彼は、映像記録用の日本製カメラを取り出してから、荷台の最奥部に1人腰掛ける兵士に話しかけた。

(`・ω・´)「今のシベリアを、映像に残してもよろしいでしょうか?」

兵士は逡巡し、ぶっきらぼうに返事をよこす。

(=゚Д゚)「俺は寝てんだ。寝ていちゃ何も見えないよ」

(`・ω・´)「感謝します」

(=゚Д゚)「けっ」

最大限の注意を払い、彼は遠ざかるシベリアにk



( ´_ゝ`)「違うな」

764 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:12:26 発信元:202.229.132.2
( ´_ゝ`)「コレは、違う」

静かに雪が降り始めた夜、狭いアパートの居間に据えられたコタツで、ノートパソコンにひたすら文字を打ち込んでいた兄者は、はたと手を止め呟いた。

(´<_` )「どうした兄者」

兄者の独り言を拾ったのは、一冊の文庫本を手にした弟者。彼は兄者の弟で、同居人でもある。

( ´_ゝ`)「いやね、ちょっとこれを読んでみろよ」

言われて弟者は、文庫本に栞を挟んで、兄者の背中越しにパソコンの画面をのぞきこむ。

(´<_` )「シベリアの夏…なんだこれ?書き掛けじゃないか」

兄者は深刻な顔で溜め息をひとつ

( ´_ゝ`)「上手くいかないんだ」

(´<_` )「話を膨らませるのがか?」

( ´_ゝ`)「そうじゃない。どうしても、書いてて飽きるんだ、なにか違うんだ」

(´<_` )「フムン」

弟者の反応をみた兄者は、この前シベリア図書館で、弟者が〈バベルの図書館〉と〈アンブロークンアロー 戦闘妖精・雪風〉を借りていた事を思い出す。

768 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:17:14 発信元:202.229.132.2
( ´_ゝ`)「…おまえ、原作の雪風にハマったろう。そしてバベルはどうした」

(´<_` )「既にブロークンアローの二週目を読み終えて、敵は海賊シリーズを読み始めたところだ。バベルはその後読む」

( ´_ゝ`)「俺のパソコンを壊すなよ、精神凍結なんてもってのほかだ」

唐突にドアがノックされ、弟者が誰かを確認したあとに鍵を開け、客人を迎え入れる。

lw´‐ _‐ノv「おいっすー、元気に木を数えてるか愚民どもー」

(´<_` )「こら、シュー、そのネタは危ないぞ」

( ´_ゝ`)「土産のウォッカは?」

lw´‐ _‐ノv「わたし未成年アルよ」

(´<_` )「未成年でアル中の略じゃないよな

( ´_ゝ`)「実家の母者に粛清されかねんな」

(´<_` )「俺たち成人してるのに酒禁止するくらいだからな」



770 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:22:00 発信元:202.229.132.2
コタツには三人の男女。兄者の対面に弟者、弟者の右斜め前にシュー。兄者の正面にはFMVたん。

(´<_` )「シュー、ずいぶん足が冷たいじゃないか」

lw´‐ _‐ノv「ちょっとおばさんに捕まってね。雪に救われたよ」

シューは弟者の脚に自分の足を絡め、弟者は自分の脚でシューの足を暖める。

( ´_ゝ`)「ほんとお前ら和むわ。相変わらずでお兄さんちょっと安心」

(´<_` )「安心したところで兄者、おやつとってきてくれ」

lw´‐ _‐ノv「あたしポテチ薄塩」

( ´_ゝ`)「おいこら、俺はちょうど今、天啓がだな」

(´<_` )「書く前の気分転換ということで」

lw´‐ _‐ノv「お願いしますね兄者さん」

( ´_ゝ`)「クソックソッちくしょう!くそ寒いのに!対価としてあとでシューちゃん慰めて!」


771 名前:シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:25:55 発信元:202.229.132.2
lw´‐ _‐ノv「三万くれたらいいですよ」

(´<_` )「乗らなくていいぞシュー。兄者も戯れ言いってないで早くいけ」

( ´_ゝ`)「ちくしょう!リア充は爆発しろ!」

(´<_` )「後片付けするのは兄者だぞ?」

lw´‐ _‐ノv「そもそも、兄者さんもリア充でしょ」

(´<_` )「噂をすれば、シイさんが来たみたいだな」

(*゚ー゚)「やほっ、相変わらずだねみんな」

( ´_ゝ`)「ああ、そういや合い鍵渡したっけ」

おやつを3人ぶんコタツに届けた兄者は、座らずにシイの好物をとりに戻る。

lw´‐ _‐ノv「わかりやすいお人ですなあ」

(´<_` )「まったく

(*゚ー゚)「久しぶりだね、弟者くん、シューさん」

lw´‐ _‐ノv「昨日ぶりだねシイさん」

(´<_` )「一昨日ぶりだなシイさん」


774 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:30:53 発信元:202.229.132.2

( ´_ゝ`)「シイ、今蜜柑むくからコタツ入れ」

蜜柑一山を持った兄者。彼とほぼ同時に座るシイ。彼女の座った場所は、兄者の脚の間。

(´<_` )「相変わらずお熱いようで何よりです」

lw´‐ _‐ノv「なんか安心するよね、この二人」

当たり前のような幸せな日常。陳腐だが素晴らしい事実を再認識した瞬間、兄者は気づいた。

( ´_ゝ`)「シイ、パソコン使うからもっとくっついてくれ」

(*゚ー゚)「僕、邪魔じゃない?」

兄者は返事がわりに片手でシイを抱き寄せ、もう片方の手でパソコンのキーを叩く。


775 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:33:06 発信元:202.229.132.2

(*゚ー゚)「…シベリアンのようです…」

(´<_` )「地元ネタとは興味深いな」

lw´‐ _‐ノv「あたしも」

(*゚ー゚)「僕も。ジャンルは何?」

( ´_ゝ`)「それは秘密です」

(*゚ー゚)「うわー、空気読め」

lw´‐ _‐ノv「うわー、スナドリネコさん気取ってるよこの人」

(´<_` )「うわー、ラジェンドラよろしく、あんたのパソを壊してやろうか」

( ´_ゝ`)「いやいやいや、お前ら冗談だって、説明するから。あと弟者、間違っても4Dブラスタ攻撃はするな」

(*゚ー゚)「ジャンルは?」

( ´_ゝ`)「日常系。徒然なるままに」

777 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:36:25 発信元:202.229.132.2

(´<_` )「戦記ものはどうした?軍オタ予備軍だろう」

( ´_ゝ`)「さっきわかったんだ、俺が書きたいのは悲劇でも殺伐とした話でもなかったんだよ」

(*゚ー゚)「じゃあなに?」

( ´_ゝ`)「常夏ならぬ常冬、永久凍土のシベリアの、春のような日常を」

シベリアの天気は今夜も雪、凍った地面はけして溶けない。

781 名前:( ´_ゝ`)シベリアンのようです[] 投稿日:2010/04/02(金) 00:40:08 発信元:202.229.132.2

タイトル・( ´_ゝ`)シベリアンのようです

以上で終了です。支援に感謝。

情け容赦のない批評、指摘をお願いします。

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

短い( ^ω^)

Author:短い( ^ω^)
FC2ブログへようこそ!

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
FC2カウンター
カウンター
フリーエリア
ツイッター
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。