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432 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 16:09:10.86 ID:0jSzaslG0
>>286の絵に感銘を受けて久々に短編

( ^ω^)とξ゚⊿゚)ξはお花を育てるようです


 その街の一角には、小さな空き家がありました。
雑草が茂る入り口から裏庭へ回ると、少し開けた空間がありました。
まだらに残る雪の中、一輪の小さなお花が、静かに咲いていました。

ξ-⊿-)ξ「……」
 お花のそばに、女の子が立っていました。
冬の終わりの冷たい風が、きれいな金色の髪を揺らします。
ξ゚⊿゚)ξ「……来るはず、ないわよね」
 空を仰ぐ女の子は、少し寂しそうでした。

433 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 16:13:50.84 ID:0jSzaslG0
ξ゚-゚)ξ「……」
 10年ほど前、女の子は小さな街の小さなお家に引っ越してきました。
外国で生まれ育った彼女は、異国の地になかなか馴染めず、いつも一人で外を眺めていました。
両親共に働きに出ていたので、家には女の子一人だけでした。
ξ゚⊿゚)ξ『つまんない……』
窓から庭を眺めるだけ。女の子は退屈でした。
季節は冬の終わり。風は冷たいものの雪はまだらに残る程度で、雪ダルマを作るにも不足でした。

「……ぉぉぉぉおおおお」
 そんなある日、
「ぉぉぉおおおぉおおぉおおおお……」
女の子の家にお客さんが
(#`ω´)「おおぉおおおおおおぉおおおおッ!!」
訪れました。

ドォンッ!!

ξ;゚-゚)ξ「?!」
 お客さんは空から降ってきました。
☆ミ(  ω )☆ミ
 見事なまでに頭から地面にぶつかり、伸びていました。
女の子は、以前パパが呑み過ぎで倒れた時ママがしていたことを思い出し、洗面所でタオルを濡らしてきました。
 それをお客さんの額に乗せ、馬乗りになり、
ξ#゚⊿゚)ξ『どういうことよこれはぁッ!!』
パン!パン!パン!パン!
凄い勢いで往復ビンタを始めました……

435 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:05:13.95 ID:0jSzaslG0
(メメメωメメメ)「……顔の形が変わった気がするお……」
ξ;゚⊿゚)ξノシ□『だ、大丈夫よ、元が酷かったから!』
 お客さんの顔は酷く腫れてました。
女の子は濡れタオルで拭いてあげました。
(メメ^ω^)「お?ありがとうだお。でも元が酷いってのはちょっとききづてならねぇお」
ξ;゚⊿゚)ξ『?!言葉が分かるの?!』
(メメ^ω^)「おっおっ。ブーンは世界中を飛び回ってるから、世界中の言葉が分かるんだお」
ξ;゚⊿゚)ξ『見た目残念なのにやるわね……』
(メメ^ω^)「だからききづてならねぇお」

 お客さんは「ブーン」と名乗りました。
 女の子は「ツン」と名乗りました。
 ブーンはツンとそんなに年も変わらない普通の男の子に見えましたが、見た目が残念でした。
 ブーンは自分の事を「春の使者の一員」だと言いました。

ξ゚⊿゚)ξ『春の使者?』
( ^ω^)「おっおっ。風に乗って世界中を回って、春を届けるんだお!ブーンはこの街に春を届けに来たんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ『ふ~ん。でも、どうして家に落ちて来たの?』
(;^ω^)
(;^ω^)「ぶ、ブーンは風に乗って世界中を回ってるんだお!たまには間違うこともあるんだお!」
ξ゚⊿゚)ξ『つまり乗ってた「風」から落ちたのね』
( ´ω`)「そうはっきり言われると辛いものがあるお……ブーンはまだ半人前なんだお」
ξ゚ー゚)ξ『まぁ、気にしないでおいてあげる』
ξ゚⊿゚)ξ『でも、春を届けるって、どうやって?』
( ^ω^)「おっ。これを使うんだお」
 ブーンは懐から、小さな種を取り出しました。
( ^ω^)「「春の種」だお」
ξ゚⊿゚)ξ『「春の種」?』
( ^ω^)「だお。春を届けるのは、この種から花を咲かせて、そこを起点に春を展開するんだお」
( ^ω^)「春の種が花を咲かせるには半月ぐらいかかるお。その間、毎日世話しなきゃならないんだお」

437 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:15:59.97 ID:0jSzaslG0
( ^ω^)
ξ゚⊿゚)ξ

ξ゚⊿゚)ξ「うちのお庭だと咲く?」
( ^ω^)「ここのお庭なら咲きそうだお」
ξ゚⊿゚)ξ「お花のお世話って大変?」
( ^ω^)「お水をあげたり肥料をあげたり色々あるけど、ブーンも手伝えば大丈夫だと思うお」
ξ゚⊿゚)ξ「じゃぁ……」

ξ*゚⊿゚)ξ「ここで春を咲かせる(お)!」(^ω^*)

 ブーンはツンのお庭の日当たりが良いところへ、春の種を蒔きました。
 ツンはお水をあげました。
( ^ω^)「早く大きくなれお~」
ξ゚⊿゚)ξ『そんなにすぐ大きくなるの?』
( ^ω^)「春の種は近くの人の感情も影響を受けるお。楽しみに待っていると、早く大きくなるお」
ξ゚ー゚)ξ『そっか。じゃぁ、楽しみにしてるわ』


 お花の世話をしながら、ツンはブーンと色々なお話をしました。
世界中を回っているブーンは語学も堪能で、面白いお話をしてくれました。
ξ゚⊿゚)ξ『それじゃぁ、サンタさんはフィンランドの人じゃないの?』
( ^ω^)「ツンちゃんのところに来たサンタさんは、多分日本支部のサンタさんだお」
ξ゚⊿゚)ξ『フィンランドは遠いから、トナカイさん疲れちゃう?』
( ^ω^)「そうだお。それと、世界中の子供達にフィンランドのサンタさんだけでプレゼントするのは難しいお」
ξ゚⊿゚)ξ『どうして?』
( ^ω^)「人数が多すぎるんだお。だから、世界各国の偉い人がそれぞれの国でサンタさんを準備し、手伝うんだお」
( ^ω^)「日本だと「クリスマス特別法」があるお。誰がサンタさんをやるのかは秘密にされているお」
( ^ω^)「もしかしたら、ツンちゃんのパパもサンタさんになったかもしれないお」
ξ゚ー゚)ξ『へ~』

438 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:19:04.51 ID:0jSzaslG0
1行空けてみた

( ^ω^)「お?もうこんな時間かお」

 辺りがだんだん暗くなってきました。
 そろそろ、パパやママが帰ってくる頃です。
ξ゚-゚)ξ『いっちゃうの?』

( ^ω^)「ブーンの家族も心配してると思うから、帰るお」

( ^ω^)「また明日も来るお!」

ξ゚⊿゚)ξ『うん、明日ね!』

 ブーンは庭の真ん中で、空を見上げました。
 遠くから、風の鳴る音が聞こえます。
( ^ω^)「ツンちゃん、日本語では[また明日]って言うんだお」

 ブーンは窓辺にいるツンに言いました。
( ^ω^)「ちょっとづつでも言葉を覚えると、楽しいお!」

ξ゚ー゚)ξ『・・・・・・うん』

ξ゚ー゚)ξ「ブーン、マタアスィタ」

( ^ω^)ノシ「ちょっと惜しい気がするけど、また明日だお~」
 一陣の風が吹き、

ξ>⊿<)ξ『きゃっ!』
それが収まった頃には、ブーンの姿はありませんでした。

439 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:21:13.77 ID:0jSzaslG0
なるほど、読みやすさダンチだわ

 ブーンは毎日遊びに来ました。
 毎日お花のお世話をしました。
 毎日2人でお話をしました。

やがて芽が出て、双葉から本葉になり、蕾が出来た頃、ツンは日本語と外国語を半々ぐらいの割合でしゃべれるようになりました。
ξ゚⊿゚)ξ「ブーン。お花が咲いたら、ブーンはどうするの?」

( ^ω^)「ブーンは春の使者だお。お花が咲いて、春を届けたら、次の街へ行かなきゃならないお」

ξ゚⊿゚)ξ「ずっとここには居られないの?」

( ^ω^)「春を待ってる人はたくさんいるお。いつかは行かなきゃならないお」

ξ゚⊿゚)ξ「……そっか」

ξ゚-゚)ξ『(なんか……もやもやする。なんでだろ……?)』

441 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:42:45.71 ID:0jSzaslG0
置き換えてみた( ^ω^)

 それから1週間、蕾は開きませんでした。
 毎日お世話しても、花が咲く気配はありませんでした。
(;`ω´)「おーん……なんで咲かないんだお?何が邪魔しているんだお?」

ξ゚⊿゚)ξ「……何か足りないの?」

(;`ω´)「条件はかなりいいはずだお。でも、こんなに待っても咲かないとなると、ちょっとまずいお」

ξ゚⊿゚)ξ「春が来ないの?」

(;`ω´)「それもあるけど、そろそろ次の街に行かないと間に合わないお。このままだと、世界中の春が遅れてしまうお」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

 ツンは思いました。
( ^ω^)「春の種は近くの人の感情も影響を受けるお」
 もし、春が近くの人の感情のせいで咲かないのだとしたら?
 もし、春が訪れる事で彼が居なくなるのを、拒んでいる人が近くにいたら?
 もし、春が訪れない事で、彼を留めることが出来るとしたら?

 しかし、そのせいで彼に拒まれるとしたら?

ξ;゚-゚)ξ『!!』
 ツンは、春が咲かない理由を、見つけました。
 それは、彼女にとって、辛い事でした。

 その日、ブーンが帰った後、ツンは一人泣いていました。
 なぜ涙が流れるのか分からないまま、泣いていました。

442 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:48:25.99 ID:0jSzaslG0
 翌日、ブーンはなかなか来ませんでした。
 ツンは一人でお花の世話をし、ブーンを待ちました。
 いつもより遅れて、夕方近くにブーンが来ました。

(;^ω^)「おっおっ。遅くなったお」

ξ゚⊿゚)ξ「ううん、いいの」

(;^ω^)「……」

ξ゚⊿゚)ξ「……」

(;^ω^)「……ツン、じつh」

ξ゚⊿゚)ξ「……ブーン」

ξ゚⊿゚)ξ「……春が咲かなかったら、どうするの?」

(;^ω^)「……」

( ^ω^)「……春の展開を諦めて次の街に行かなきゃならないお。期限は今日までだお」

ξ-⊿-)ξ「今日、か……急な話ね」

ξ゚⊿゚)ξ「……春が咲いて、次の街に行って……もう会えない?」

( ^ω^)「……それは正直分からないお。担当は毎年変わるから、毎年必ず会えるとは限らないお」

444 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:51:56.42 ID:0jSzaslG0
 でも、と彼は続けました。
( ^ω^)「春の花は多年草だお。春を展開できるのは最初の1回だけだけど、花は毎年咲くお」

( ^ω^)「春の花が咲いていれば、また担当になったときにそれを目印にまた来れると思うお」

ξ-⊿-)ξ「……」

ξ゚⊿゚)ξ『なんでかな……ちょっとすっきりした気がする』

(;^ω^)「お?」

ξ゚ー゚)ξ「ふふ、ホント酷い顔ね」

( ^ω^)「だからききづてならねぇお」

ξ゚⊿゚)ξ「ごめん。……ブーン、一つ約束して」

( ^ω^)「お?」

ξ゚⊿゚)ξ「来年でも、再来年でもいい、いつか必ず、会いに来て。待っててあげるから」

(*^ω^)「おっおっ。勿論だお!」

445 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:54:47.56 ID:0jSzaslG0
 日が、沈みます。
 それに反するように、お庭には光が溢れます。

(*^ω^)「おっおっおっ」

ξ*゚⊿゚)ξ「ワオ……」

 蕾から光が溢れ、お庭いっぱいに広がります。
 ほのかに暖かい風が吹き、まだらに残っていた雪が解けていきます。

(*^ω^)「ブーンが!春の訪れを!お知らせするお!」

 ブーンは勢いよく両手を広げ、春の周りを飛び回ります。
 光は空へと上り、流れ星のように四方八方へと飛び散りました。
 街中の風が、冬のそれから春のそれへと変わっていきます。

 春が、咲きました。

446 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 17:57:18.03 ID:0jSzaslG0
ξ゚⊿゚)ξ「……行くのね」

( ^ω^)「……お」

 お庭には、小さなお花が残りました。
 春の花。もう春を届けた後ですから、名もない花。
 空は晴れ、春風が舞い、遠くに一番星が見えはじめました。

( ^ω^)「……それじゃ、そろそろ行くお」
 背を向けて、ブーンは言いました。
 空に、風の塊があるように感じます。

ξ ⊿ )ξ「……早く行きなさいよ、みんな待ってるじゃない」

(    )「だお。でもツン」

(   ^)「どうせなら、泣かないで待ってて欲しいお。ツンは笑顔の方が似合うと思うお」

ξ ⊿ )ξ「!!」

ξ;⊿;)ξ『な、泣いてなんか無いんだから!!さっさと行きなさいよバカァッ!!』
                 ・ ・ ・ ・ ・ ・
(    )「おっおっ。それじゃ、行って来るお」
 また、一陣の風が吹き、

ξ>⊿<)ξ『きゃっ!』
風が収まった頃には、ブーンの姿はありませんでした。

448 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 18:07:28.03 ID:0jSzaslG0
ξ゚⊿゚)ξ「……」

 最後、ブーンは行って来ると言いました。
 その言葉の意味を、ツンは理解していました。

ξ゚ー゚)ξ「早く帰ってきなさいよ、バカ」

 お庭には、小さなお花が一輪、咲いていました。

449 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 18:09:45.96 ID:0jSzaslG0
 10年が経ちました。
ツンは大きくなり、パパの仕事の都合で去年この家を去りました。
今は空き家となったお家のお庭には、今も春の花が咲いています。

ξ゚⊿゚)ξ「……帰ってくるんじゃ、なかったかしら?」
 空を仰ぎ、つぶやいたら、

「……世界は広いんだお、そうそう簡単に帰ってこれないんだお」
屋根の上から、応える声がありました。
10年経って、彼も少し大人になったようです。

( ^ω^)「ただいまだお。ツン、綺麗になったお」

ξ゚⊿゚)ξ「おかえり。ブーンは相変わらず残念な顔ね」

( ^ω^)「だからききづてならねぇお」

ξ゚⊿゚)ξ「はいはい。で、今年はこの街の担当?」

(*^ω^)「もっと広くなって、この地方一帯を任されたお!ブーンも一人前だお!」

ξ゚ー゚)ξ「ふ~ん、じゃぁ、アタシの家からでも出来るわね?」

(*^ω^)「おっおっ。そういうことだお」

ξ゚ー゚)ξ「さて、それじゃついでにちょっと手伝いなさいよ。前の春の花、うちに植え替えるから」

(*^ω^)「おっおっおっ。把握したお」

 その年の春は、いつもより暖かく、長かったそうです。

450 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします[sage] 投稿日:2010/02/04(木) 18:14:17.52 ID:0jSzaslG0
エンドオオオォォオオオオッ!!

一応安価
>>432
>>433
>>435
>>437
>>438
>>439
>>441
>>442
>>444
>>445
>>446
>>448
>>449

途中で指摘くれた人マジトンクス
読みやすくなったわ

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