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1レスお題【お引っ越し】


211 名前:>>196:2011/04/05(火) 21:50:48.89 ID:KWAywANP0
俺がココ、「桜荘」に引っ越して来たのにはちょっとした訳があった。
桜荘は別称――または蔑称――として、葉桜荘と言われている。理由は簡単だ。
人が寄り付かないのに虫がわき、寄り付きにくい。綺麗とは言えないが汚いとも言いにくい。時間が経つと人寄せの桜になる。
抽象的な言い方を避けると、大会社「VIP」の要求に対して唯一立ち退きを突っぱねている偏屈な人々の巣がココであるということだ。
そして俺は「VIP」の社員である。これが何を意味するか?
――要は、立ち退かせ要員。元々俺は本社勤め「だった」。つまりはヘマをやらかして便所掃除当番というわけ。

('A`) 「馬鹿もいい加減にしろよな……」

俺は自分に向かって一人吐き捨てると、荷物の入ったダンボールを持ち上げる。たいそう重い。腕がちぎれそう。
金をケチって引っ越し業者は頼まなかった。トラックを借りてきてセルフで引越しを行おうとした自分が憎らしい。
だが、こうしてしまったからには仕方ない。気合を入れて、ダンボールのせいで視界が悪いことに注意しつつ自分の部屋に向かう。
二階建てで、八つの部屋がある内、一階の104号室が俺、新しい家主の部屋である。
にしても四か。ジョジョでないにしろ、何と言うべきか――縁起の悪い。出だしは不調だね。

ζ(゚ー゚*ζ 「あら! どちらさまでしょっ!」

いつの間にか目の前に女性が立っていた。ふわりとした髪、優しい微笑み――「綺麗」より「可愛い」タイプの人だ。
ココの住人だろうか。俺は言う。

('A`) 「桜荘の新しい家主をすることになった、欝田といいます。あなたは……?」

ζ(゚ー゚*ζ 「ああ! すっかり自己紹介を忘れていたわ、わたしったら! 202号室の出玲といいますわ!」

……ずいぶんと変わった喋り方をする女性だ。美しいことには変わりはないが。

ζ(^ー^*ζ 「……宜しかったら、貴方の部屋までご案内しましょうか? 何号室ですか?」

二階建て、空き家は一つ、部屋六畳。家賃五万で駅から五分。庭には桜の木が一本。
これから過ごすことになる桜荘で、たくさんの変な住人と悲喜こもごもの人生と出会うことを、俺はまだ知らない。



231 名前:>>196【お引っ越し】:2011/04/05(火) 22:21:50.99 ID:WrL8/a2a0
('A`)「おうおう、随分とまぁ寂しくなったもんだ」

( ^ω^)「仕方ないお、荷物はもう持っていってもらったんだから」

('A`)「この部屋で、色々馬鹿やったのが懐かしいな」

( ^ω^)「だおだお。ジョルジュがその窓からリバースした時は大騒ぎだったおね」

('A`)「そんな事もあったなぁ」

( ^ω^)「……」

('A`)「……」

( ^ω^)「……そしたら、そろそろ行くお。そろそろ出ないと列車の時間に間に合わないお」

('A`)「おう、分かった。忘れ物は無いんだろ?」

( ^ω^)「この部屋見てどこに忘れ物が――アーッ!!」

('A`)「どうした? いきなり大声上げて」

(; ^ω^)「列車の切符、荷物の中に入れっぱなしだったお! ドクオ、すまんけど金貸してくれないかお!?
      トラック戻ってくるの待ってたら乗り遅れちゃうお!」

(;'A`)「何だとっ!? ……ったく、お前って奴は。しょうがねぇな、ほらよ」

サンクスだお! そう言ってヤツは金を受け取ると、大慌てで駆け出していった。

('∀`)「……じゃあな、親友」


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